沢月亭日記
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2004年1月1日(木) あけましておめでとうございます
年賀状を受け取ったら、ここの更新がないことに対する突っ込みが数件…。
あう、申し訳ございません。無事です、はい。

近所の公園にカラスが集結して騒いでいる。新年のごあいさつか?
(実は、曇りがちな日によく見られることなのだが)
先日、一羽で「クワー、クワー、カッカッカッカッカッ、グエ〜」と様々な声を出しているカラスがいて、別室にいた連れとほぼ同時に「饒舌なカラスだ!」と笑い転げたことがあった。以来、カラスが騒いでいると、あのやかましい奴がいないかと耳をそばだててしまう。
今日は全体的ににぎやかだったので、一羽でおしゃべりなのはいなかったが、ひたすら「クワックワックワックワッ」と鳴いている奴がいた。連れと「クワッカ閣下」と命名した。

晩は実家で親戚と。従姉にも伯母にも連れが好評なのが嬉しい。
2004年1月2日(金) 初詣
明治神宮に初詣。あんな、人がむちゃくちゃいそうなところに自分が初詣に行くことになるとは思ってもみなかったのだが、まあ、一度くらいは経験しておいてもいいかも知れないということで。
原宿に着くと、思ったほど混雑していない。参道の途中まではスムーズに進めた。
その後はさすがに混み合っていて、警官が整理していたが、賽銭箱付近で注意を呼びかけていた一人の警官が、身もふたもなくて妙に面白かった。
「後ろからお賽銭を投げると、前の人に当たったり、賽銭箱に届かなかったりします。どちらにしても、あまりいいことにはなりません」
「右の方が空いています。真ん中から投げても右から投げても、ご利益は大して変わりません」
とか言うたびに、参拝客の群れの中から笑い声が起きる。不思議なことに笑った後は、後ろから賽銭を投げるのが止まったり、空いた方向に人が流れたりし始めた。気持ちに少しだけ余裕を与えることができる、というのは、結構大きいことなのかも知れない。

今日の晩ごはん。
大根とツナのカレー、白菜の浅漬け、大根と鶏肉のサラダ、こんにゃくと昆布の当座煮、セロリの葉の土佐炒め、じゃがいもと人参とキャベツとハムのスープ。
2004年1月5日(月) 仕事始め
今日から仕事。
職場に行くと、会議のために上京してきた大阪の社員の方々がいたので、ひとしきり話す。いやあ、年始の挨拶ができてよかった。

仕事中、自分の使っている言葉が他人に理解されるとはどういうことなのか、ふっと考え込んでしまう。「話が通じる」のはなぜなのか、「言葉を教える」ための言葉はいかに構築されているのか。
英語にしろ国語にしろ、言語を教えるということは難しい。それは、言語が事象ではなく関係性を含み込んだ象徴だからだ。しかも、教えるための道具もまた言語なのだから、厄介きわまりない。
深みにはまると神経を消耗するのでほどほどにしたいが、思えばずっと気にし続けていたテーマでもあるので、今年はこれを追いかけてみることにする。たぶん、他のどんなことから逃げても、このテーマから私は逃げることはできない。持病みたいなもので、だから、追いかけつつ消耗しない道を探していくしかなさそうだ。

今日の晩ごはん。
青椒肉絲、豆腐とわかめのみそ汁、キャベツとタマネギのサラダ、白菜と塩豚の蒸し煮、鮭いくらごはん。
2004年1月8日(木) 迫り来る危機
連れが寝込んだ。風邪っぽいので寝かせておいて出勤。
風邪ひきさん向けに、消化がよくてあったまるような晩ごはんのメニューを考えつつ帰宅。
まあ、一度風邪をひいたらなかなか治らない私と違い、連れはすぐ治るから、あまり心配は
していなかったけれど、一応速攻で帰ってみる。

が、帰宅してみると、連れは寝込んだまま。しかも高熱と腰〜背中の筋肉痛で苦しそう。
どうやらインフルエンザらしい。
…うつる、絶対にうつる……
じゃなくて、この事態にどう対処すべきか。

とりあえず考えた晩ごはんを作ってはみたものの、
ふつうの風邪ひきさん向け晩ごはんではまずいのではないかと思えてきた。
熱があるので冷たくて口当たりのいいものを食べさせた方がよさげ。
そこで、近所のセブンイレブンに向かう。
ポカリスエットとカフェオレとヨーグルトと卵豆腐を抱えて店内を
うろうろしてたら、棚を整理していた店員さんがかごを持ってきてくれた。
いい人だ…ありがとう。

起きてきた連れに、作ったものや買って来たものは一応役に立ったみたい。
だいぶましになってきた様子だが、明日はなんとしてでも病院に行ってもらおう。
SARSに感染するきっかけはなかったとは思うが、
ただの風邪だってこじらせたら危ないのだ。ましてインフルエンザときたら。
治すために全力をつくさねば。

で。
…うつる、絶対にうつる……
今まで家庭内にインフルエンザにかかった人がいた経験はない。
けど、インフルエンザウィルスは感染力が強いらしい。
ふつうの風邪にさえ容易に感染してしまう私が、今も連れの
連続くしゃみでまき散らされている(であろう)
ウィルスに感染しないとは、なんか到底思えないんですが。
…うつる、絶対にうつる……

どうしよう。
2004年1月9日(金) ま、まだ大丈夫
連れの病気は「まごうかたなき(インフルエンザ)A型」と判明した。
いつもの風邪ならば1日寝たら治るのに、まるまる2日寝込んでいる連れを見て、インフルエンザの
威力を痛感する。
いつもの風邪で数日寝込む自分はいったいどうなるのだろうか…。

とはいえ今はまだ健康体。今のうちに来年度の非常勤のシラバスを書かなくてはならない。
来年度は外国語の文献を読みまくることになる。けど、どこまで読める人が来るのかわからない。
うーん、どうしようかな。

今日の晩ごはん。
チキンクリームシチュー、小松菜の炒めもの、かぼちゃのマスタードサラダ、貝割れとセロリのサラダ。
2004年1月10日(土) まだ大丈夫。もしかして大丈夫?
なんだか鼻がむずむずするのだが、普段通り仕事に出る。
このままうつらずにいてくれたらよいのだが、いつ倒れてもいいように、一応野菜などを買いだめしておく。ビバ大きな冷蔵庫。

今日の晩ごはん。
豚肉と白菜のなべ(締めはうどん)、青梗菜の炒め物。
2004年1月11日(日) 大丈夫かも!
考えてみたら、風邪ひいたりちょっとした怪我をしたりすることは多いのだが、それ以上にはほとんどならない。私の身体は予想外に頑丈らしいのだ。
…とかいって油断してたら来るかも知れないのだが。

今日の晩ごはん。
鶏肉と青梗菜のミルク煮、厚揚げ、大根葉入りみぞれ汁、レンコンの炒め物、わかめとレタスのナムル(ヤマサ お助けレシピ集より)自家製ミニトマト添え。

自家製ミニトマト。
なんと、ベランダのプランターにはまだミニトマトが植わっていて、実がなっているのだ。
秋になっても花が次々と咲いて実がなっていくのでつい抜きそびれ、当然のことながら秋植えのレタスやら春菊やらの計画もなかったことになって現在に至る。ちなみにまだまだ青い実がついている。赤くなると冬鳥のおやつになってしまうので、とりあえず色づいた分だけ収穫してみた。
赤くなるのに時間がかかったし、さすがに夏のような濃い味ではなかったが、1月にプランターからミニトマトを収穫することになろうとは思ってもみなかった。
2004年1月12日(月) 乗り切った気がする
…と書いたとたんに発症するとネタとしてはオイシイんだろうな。
とはいえ、実際に発症してしまうとまずいのだ。持ち帰りの仕事も抱えているし、水曜には初めて国語の授業をすることになってるし、読まなきゃならない文献もたまってるし。
まあ、インフルエンザの潜伏期間は1〜3日だから、今発症していなかったら本当に大丈夫だとは思うのだが。

今日の晩ごはん。
豚肉のポトフ(タマネギ、セロリ、じゃがいも、人参、キャベツ)、レンコンの土佐煮、レタスとわかめのナムル(昨日の残り)。
2004年1月14日(水) どうなることかと。
これまでもあちこちの教室に派遣されていたけれど、今日の横浜は初めて行くところだった。
念のため少し早めに出てみたのだが、やはり迷った。途中でさすがに間違ったのに気付いて戻ろうとしたが、道路を横断できない。目的地とおぼしきビルが国道一号線沿いに見えているのに、通り過ぎて横断歩道を探さなければならなかった。なんとかぎりぎりに着いたのだが、いやー焦った。
普段派遣されない教室に派遣されたのは、国語の授業をするためである。
国語の授業は初めてだった。英語とは進め方がまったく違うので、内心かなり焦りまくりつつ進める。英文法の授業なら、問題を書いては消し書いては消しできるが、現代文の読解問題は消してしまうと文章の構成がつかめなくなるので、60分かけて何を書くのかを整理しておかなければならないようだ。
…ちゃんと書くこと書いて時間ぴったりに終わらせたけれど、結構いっぱいいっぱいだったかも。

今日の晩ごはん。
白菜と椎茸とベーコンと春雨のスープ、鶏胸肉と生椎茸の炒め物、青梗菜のかつお節炒め、かぼちゃの含め煮、レタスと貝割れとワカメのサラダ。
2004年1月15日(木) 直前。
職場は切羽詰まった3年生と、そろそろ進路を考えねばと思いはじめた2年生の質問が少数あるのみ。質問件数は、これから春にかけて少なくなっていく。例年の傾向だ。

中には既に推薦で決まった3年生が「大学で楽に取れる資格を教えて」とか聞いてきたりする。
楽か。英検4級とか、漢検8級とか、大学に行けるなら楽に取れるんじゃないかな。防災管理者とか、講習受けただけで取れる資格もお勧めかも。役に立たなくていいならいっぱいあるよん。
ともあれ、あたりさわりのない回答と資格のリストを返したのが、資格を無駄にすることに関しては他にひけを取らない私だったというのは、なんだか複雑な気分である。

一方、センター試験を週末に控えた3年生は、かなり必死な表情になっている。のはいいんだけど、風邪はひくな、風邪は。頼むから。パソコンの画面ごしとはいえ、せき込まれると心配だ。

今日の晩ごはん。
白菜とベーコン他のスープ、レタスと貝割れのサラダ、餃子、かぼちゃの含め煮、セロリの炒め物。
2004年1月16日(金) 手探りだった
今年度最後の非常勤に向かう。ちょっと早めに大学に着いたら、久しぶりに稲葉さんに会う。『経済学という教養』拝受。hotwired japanの連載「地図と磁石」第一部だったあれだ(現在は第二部の連載が始まっている)。
7章以降が特に面白くなる。はじめはあまりピンと来ていなかったけれど、自分がこの本の対象として想定されたそのものずばりの層になっているのが見えて来て目が覚めた気分になった。
某名無しさんが「蛇足」と言っていた労働組合の話題、いやいやどうして、あの「あきらめ」を多少なりとも共有していた私にとってはいい一撃になった。出口のない絶望感と無力感が、そりゃあ払拭されるわけではないが、底なしのものではないのだということ。異なる観点の探しようはまだあったということ。その鍵が(なんと)新古典派経済学にあったなんて!

で、非常勤。今回はあまり日記にも書かなかった。毎回かなりいっぱいいっぱいだったから、ちょっと恥ずかしかったのだ。自分が当然のように前提としていることを相手が知らなくて、一から教えようとしたら実は自分も説明できるほどに消化できていなかったことがわかった、という状態が続いていた。まあ社会階層と移動と再生産と、ある程度整理するきっかけにはなったのだが、手探りの結果として結構とっちらかった授業になってしまった気がして、反省多し。
とはいえ、知らないことを「知らない」、理解できないことを「わからない」とはっきり言ってくれる学生たちがいてくれてよかったのかも知れない。

今日の晩ごはん。
豆腐となめこのみそ汁、キャベツと豚肉の梅あえ、青梗菜のごま酢あえ、ねぎとろ丼、白菜とツナの煮びたし。
2004年1月17日(土) センター試験
どうせ質問されたり、授業で解説したりしなきゃならなくなるので、英語の問題を解いてみる。深読みしすぎて2問ほど間違えた。文章のリズムとか、裏の意図とか、そんなこと考えなくていいのに、つい引っかかってしまう。
教えている立場なのに、面談で質問される時はまず間違わないのに、なんでパーフェクト取れないかな。口惜しいぞ。
明日の国語もやってみるけど、たぶん同じようなことを言いたくなるんだろう。まあ、お客さんに満足していただければそれでいいわけなんで、そのためにできることを考えるようにしよう。

今日の晩ごはん。
とうふとわかめのみそ汁、春巻、ちくわの天ぷら、小松菜の炒め物、大根とツナのサラダ、レンコンの煮物。
2004年1月19日(月) それでも不可能ではないと思いたい
「志望校を変えて小論文をやることになったが、いい問題集とかないか」と、立て続けに聞かれる。「まずは志望校の過去問やれ。やって添削してもらえ。自分がどのくらい書けるのか、書けないのかはっきりした上で、問題集に手を出す必要があるかどうか判断してもらえ」と返す。

あと1か月足らずで、それまでろくに文章を書いてこなかった人(書いてきた人がここで問題集を探すという行動に出るとは考えにくい)にどこまでそれなりの文章を書かせることができるか。
これは、顔を水につけたことがなかった人を1か月で水泳の競技会に参加させるようなものだ。しかもこの人たち、水にはつかっているものだから、ちょこっとなんとかすれば競泳できると思っていたりするらしい。
私たちの仕事は、こういう人たちが途中で足ついて失格にならないよう、とりあえず端から端まで泳げるようにする(筋の通った文章を書く)ことだ。それから、自由形なのか平泳ぎなのか、といった種目の違いに合わせて泳ぎ方を変えられる(設問に答え、かつ筋の通った文章を書く)ようにする。タイムを伸ばす(設問に答え、筋が通っていて、かつ説得力がある文章を書く)のはその後の話になる。
実際には、競技会が競技会のレベルに達しているのか怪しいものなのだが、ちゃんと書ける高校生は存在するのだ。

週に一度の弓の日。頭ではわかっていても、妙に身体が動いたり動かなかったり、思いどおりにはなかなかならない。徒手ではうまくいくような気がするのだが、弓を持つと力のバランスがおかしくなってしまうのだ。
帰りのバスで、指導に当たって下さった方と一緒になったので聞いてみる。
「普段どうするか考えるの。こう、まっすぐ立った時にどう立ってるか。それから、誰かに見てもらわないと。私だって週に一度は人に見てもらわないとだめなのよ」
七段の、もう何十年も弓を引いている人でも、常に人に見てもらわないとならないと思っている。いや、むしろそういう自覚を持てるからこそ七段にまで昇れたのか。

ふと、自分が教えている小論文に通じるものがある気がした。
普段考えたことのない、重い論題を与えられて、不要な力を入れ過ぎて、聞かれたことに答えられず、筋も通らない文章を書いてしまう高校生。「普通に考えて」と言う自分と、なかなかわかってくれない高校生。
普段持たない弓を持って、不要な力を入れ過ぎて、とるべき形を取れず、的に当てられない私。「普段どうするか思い出して」という師匠と、なかなか思いどおりにいかない私。

なんのことはない、問題は一緒だ。たぶん、あらゆるところで似たような問題は出てくる。
私の弓の場合、原因は一つだけ。私の身体が動きを飲み込んでいないということだ。だからひたすら、動きを訓練するしかない。
高校生の場合は、聞かれたことに言葉で答える訓練…か。

今日の晩ごはん。
焼き塩鮭、蒸し鶏と茎ワカメの梅あえ、白菜の浅漬け、ワカメと春雨のスープ、焼きししとうと焼きかぼちゃ。
2004年1月20日(火) 作り置き♪
たまった洋書を読み、明日の授業の準備をしつつ、合間に買い込んだ食材を加工して冷凍しまくる。
豚肉細切れは100グラムずつに分けて冷凍。
油揚げ3袋はそのまま冷凍。
大量の椎茸は軸と石づきを取って冷凍。
軸は刻み、豚ひき肉と葱のみじん切りとかたくり粉とまぜて大小の肉団子にして冷凍。
買って来たベーコンも刻んで冷凍。
鶏むね肉は皮をはがし、200グラム×1、50グラム×2の塊をつくってそれぞれ冷凍。
残りのむね肉を小さく切り、千切りのごぼうと人参と戻した干し椎茸と油揚げと一緒に炒めて醤油とみりんで味付け。4分の3を分けて冷凍。残りを炊飯器に投入し、米と一緒に炊いて炊き込みご飯に。
冷凍庫が大きいっていいなあ…。

今日の晩ごはん。
炊き込みご飯、たれ焼き豚とキャベツ、茎ワカメと人参の炒め物、青梗菜のお浸し、セロリとレタスのサラダ、汁(豚汁−豚)。
2004年1月21日(水) 
今週も横浜で国語の授業。途中猛烈に吐き気が襲ってきた。なんとか耐えたけれど、なんだったんだろう。空腹だったからかな。
帰宅して暖かいほうじ茶に梅干を入れて飲んだら、少し落ち着いた。

今日の晩ごはん。
崎陽軒のシウマイ、キャベツの千切り、青梗菜のクリーム煮、ししとうとベーコンの炒め物、豆腐とワカメのスープ、大根のサラダ。
2004年1月22日(木) 中止してください
久しぶりに高崎に出張。ただし、初めて国語を教えに行く。
東京駅で上越新幹線を待っていると、アナウンスがあった。
「北陸地方は大雪のため、ご旅行の方は中止してください」
…いや、まあ、その方がいいとは思うけどね。

今日の晩ごはん。
和風ハンバーグきのこあんかけ、焼きししとう、セロリと大根葉のかつお節炒め、大根のサラダ、茎ワカメと人参の炒め物、豆腐とわかめのスープ。
ちなみに前日の晩ごはんと同じ汁物の場合は、朝寝坊して食べ損ねていることが多い。
2004年1月23日(金) メモ
小論文の件で連れに愚痴ったら「テクニカルライティングの本を読ませたら?」と言われた。
たしかに、「自分の考えを伝える」以前に「相手にわかる文章を書く」訓練があった方が、
まだましな文章を書けるようになってくれるかも知れない。
ちょっと指導方法を考えてみようと思う。

今日の晩ごはん。
キャベツとジャガイモのスープ、鶏肉とコーンの炒め物、レタスとセロリのサラダ、大根と青シソの浅漬け、かぼちゃのミルク煮。
2004年1月24日(土) 訓練
小論文のお客さま。既にお題は与えられているのに、どう書いていいのかわからないという。「○○と私」という、わりと書きやすそうなお題ではあるのだが、話を聞いてみると「○○」が何なのか、ぴんと来ていなくて、そもそも何を書いてよいかわからないらしい。あなたにも無縁の話じゃなくて、こんな風にもあんな風にも関わってくるんだよ、と、いろんな方向を示す。が、どうも自分の口でアイデアを出してくれない。たぶん、なにも考えていないわけではないと思うのだけれど。
話してわからない子ではなかったし、たぶん「思ったことを言う」ことに慣れていないか、言うこと自体を投げてしまっているか、という印象を受けた。

でも、はじめから慣れている人も、投げてしまう人もいないんじゃないか。
あまりに多くの、言葉を使って自分の考えを言うことにブロックをかけている高校生を見ると、そういう態度がまるで訓練されてきたもののように見えてくる。
どこで何をどうやって教えると、こういう態度の…ていうか、こういうふうに母語を使うようになるのだろう。
それが、今年追いかけたいテーマだ。

今日の晩ごはん。
豚肉と青梗菜の梅だれ、キャベツと肉団子と春雨のスープ、もやしのピリ辛ごま味(ラー油+白ごま+鶏ガラスープの素)、セロリの葉のかつお節炒め、ひじきの煮物、炊き込みご飯。
2004年1月25日(日) 間が持たない
テキサス在住の従兄が出張で来日したので、従兄の家族と私の両親と連れと私で会食。
テキサスでの生活についていろいろ話を聞いたのだが、印象に残ったのが「間が持たない」という言葉だった。
部屋が広すぎて、
 家具を置いたり
 壁に何かかけたり
 ペットを飼ったり
しないと「間が持たない」感じになるという。ご近所さん(当然、アメリカ人)も同じような気分になっているらしく、犬や猫はどこででも飼われている。
一定の広さの空間にいてストレスを感じない人数に、もちろん上限はあるだろう。詰め込まれたら圧迫感を感じる。逆に空間が広すぎても、ストレスになるのかも知れない。でもってそれを解消するためにペットや物で空間を満たす、そのバランスのつり合うところがある。そんなところなんだろう。
気になるのは、つり合うところやバランスを取るために埋めるものに、文化的差異はあるのかな、てなところ。ふと思い付いただけなだし、誰かが既に研究してるかもしれないので、探してみよう。

Akiary v.0.50
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