大根餅への長い道程飲茶のひとつに「大根餅」ってのがある。焼いた餅のようなんだけれどほのかに大根の味がするやつだ。店によって味もタレも結構違うんだが、なかなか美味しい。 とくれば、二つの問いが必然的に生起することに疑いの余地はない。 「どーやって作るんだろー」と「家で作れないかなー」 手っ取り早いのは検索をかけること。そうしたらまあ、出るわ出るわ。今まで知らなかったのが恥ずかしいくらいに、あちこちに作り方が書いてある。書いてあるということは、作れるということだろう。というわけで、上記の問いは早くも解決してしまった。 しかし、である。 サイトによって作り方がかなり違う。いや、作り方そのものは「大根その他の具を粉と水で練った中に混ぜて蒸し、その後焼く」というものなのだが、具に何を使うか、どう調理するのか。粉に何を使うか。練る時に加熱するかどうか。こういったことがばらばらなのだ。 目についたところを表にしてみよう。料理サイトも個人サイトもある(一応、無断リンク禁止と書かれている所は避けた)。
侮り難し大根餅。しかもこれらはネットに上がっているレシピのほんの一部に過ぎないのである。どれを採用してよいものやら。 やはり自分のために自分で作るのであれば、自分にとって美味しそうだと思えるものでなければならない。はちみつ入りのデザート仕様も気にならないわけではないが、それぐらいなら葛餅を作るぞ私は。 というわけで、表の下から2番目のサイトのレシピにしたがって作ってみることにした。なにしろ粉が上新粉と片栗粉だけだから、白玉粉をわざわざ買う必要がない。しかもここのレシピは、蒸すのではなく電子レンジ使用だから、わりと楽そうである。 で、試作してみた時のことが、2/26の日記に記録されている。転載。 せっかくだから一昨日の大根餅を試作してみようと思い立ちました。粉は上新粉と片栗粉を3:2の割合。具は大根と干し椎茸と干しエビを柔らかくなるまでゆでて。粉をふり入れてしばらく練ってから、電子レンジで通電。結果:なんだか形が崩れやすいというか、糊のよう。大根はその存在が確認できなくなっており、あまり成功とは言えません。次は片栗粉を白玉粉にして、大根はいためてハムを加えてみようと思います。 できあがったのは、大根などどこへやら、しかも焼くときに注意しないと形が崩れるスライム状のものであった。 このまま敗北するのは悔しいので、さらなる改良を重ねることにする。まずは、敗因分析。 【その1】大根がやわらかくなりすぎた→ゆでるのではなく炒めてみてはどうだろう そして、第二次試作が3月4日に行なわれた。転載。 大根餅再チャレンジ。今回は白玉粉と上新粉と片栗粉を混ぜて練った中に、さっとゆでた大根といためた干しエビ、干し椎茸・ハムを加えて1時間蒸してみました。…前回よりはるかによい感じです。大根の味はやはり飛んでしまったけれど、これは大根によるのかも。…が、また新たな課題がひとつ。いちいち蒸すのは面倒だということに気づきました。そこで次回は電子レンジで試してみることに。 今回は、記憶の中の大根餅のイメージに比較的合致するようなものが作れた。と思う。そんなわけで、4/28に三たび挑戦してみる。たぶん成功したと思う。その製法:
いやあ、これでやっと自分流大根餅が完成したわけで、いつでも好きな時に食べられるようになったわけだ。 が。 これだけ立て続けに大根餅ばかり(焼きスライム含む)食ってしまったんで、なんだかしばらくはもういい、って感じ。最後の試作品がまだ残っているので 片づけねばならないのだが、片づく頃には大根餅に飽きているかも知れない。それはそれで虚しい気がするのだが、まあ、いいか。
追記(2002/04/01) 自分なりの大根餅を完成させてから、作ってみようと思い立ったきっかけになった店に行ってみた。餅には椎茸の影も形もないのに、ほのかに椎茸の香り。これは一体…。 答えは、タレにあった。どうやら醤油に椎茸の戻し汁を加えてあるらしい。よし、次はこれでいってみよう。 |