沢月亭日記
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2005年2月1日(火) 常備菜
添削の仕事を済ませてから、納品がてら買物へ。駅前の魚屋で、小さい鰯が20匹ぐらい入って150円で売られていたので買ってきた。しょうがと梅干しで煮付けてみるつもりだったが、ふと思い立ってオイルサーディンにしてみる。頭とはらわたを取って10%の塩水に2時間浸けておく。水気を拭いた鰯を鍋に並べてニンニク、ローレル、鷹の爪、こしょう、実家からむしってきて乾燥させておいたローズマリーを乗せ、オリーブオイルをひたひたに注いで弱火で1時間煮る。途中なんか破裂したのは、油に浸かりきっていなかったからだろうか。
で、これ、どうやって食べたらいいんだ?

オイルサーディンを煮ている間に、冷凍してあったおからで卯の花を作る。卯の花というと、椎茸を戻したり炒めたりサクラエビを使ったりと面倒なイメージがあって今まであまりやらなかったのだが、手元にあった本に簡単なレシピがあった。
材料:おから150〜200グラム、鶏皮1枚分ぐらい(*)、しょうが1かけ、人参1本、青ネギまたはネギの青いところ適当、白すりごま、醤油と酒各大匙2、砂糖大匙1、牛乳1カップ。
つくりかた:醤油と砂糖と酒を鍋で煮立てて、刻んだ鶏皮と人参、しょうが、おからを入れて煮る。
牛乳とだしの素を入れて混ぜてしばらく煮、醤油で味をととのえて、すりごまと青ねぎを入れて完成。
最近はこれに芽ひじきを入れて鉄分を強化している。

(*)鶏皮は、胸肉についているのをはがして冷凍し、まとまったらゆでて刻んで冷凍保存している。今回使ったのはゆでて刻んだ奴。

今日の晩ごはん。
和風豆腐ハンバーグ アスパラ添え、ほうれんそうの白和え、ひじき入り卯の花、あおさのみそ汁、サラダ菜とカイワレとワカメのサラダ。
2005年2月2日(水) 一段落
職場でずっと、センター試験の「国語I」と「国語I・II」の解説を作っていたのが、やっとあがった。
PCが少ないので、入力はりなざう(Linux Zaurus)でやっていたのだが、小さい画面を何時間も覗き込んでいるのが結構つらかった。なんか視力下がったような気がするのは、このせいだろうか。
ともかく一段落。明日は闇のスパイラルな心理相談ふたたびだ。

夕方からは弓道。だめだめな状態は変わらず、すっと模索し続ける。なんとか最後には以前の引き方に戻せた気がするのだが、土曜日にもできるだろうか。
帰りのバスの中、先輩に「射法の問題で聞きたいことがあったら聞いて」と言われた。
とっさに言葉が出なかった。模索していたはずなのに、わからないことはたくさんあるのに、どうしても聞ける言葉にならない。
それで、気がついた。
通じる言葉を使えなきゃだめだ。自分の中で分析し続けていても、それは他人に伝わらない。ダメダメな様子を見るに見かねて先輩が口を出してくれている間に、自分から発する言葉を持たなければ。

仕事上のお客さんがうまく質問できないということを、あんまり責められないな。

今日の晩ごはん。
鶏肉と青梗菜のクリーム煮、ほうれんそうとじゃこの炒め物、ひじき入り卯の花、サラダ菜と人参とカイワレのサラダ?
2005年2月9日(水) ふう。
やれることはやった。結果は見えないが、失うものはない。結果を待とう。
それより、非常勤先の紀要に投稿する論文の準備をしよう。申請が通った場合に科研費ですることも。それから昨日の有難い申し出についても。準備することは多いのだ。

自分が関心を持っているいくつかの領域が、かなり手つかずのままになっている。いや、誰もやっていないわけではないし、関心をもつ人も少なくないはずなのだが、私が知りたいことには、誰も答えてくれない。誰かがかわりにやってくれると思って、サイトで書き散らしつつ放置していたら、たぶんずっとこのままなのだと、最近気づいた。

ふと思ったのが、自分が何を目指して論文を書いてきたのかということだ。院生の頃はとにかく発表で手いっぱいだった。ゼミがあって、研究会があって、学会があって、年報があって。だが、その過程で迷走してしまった。
知りたいことがあった。今までされている説明には納得がいかなかった。納得のいく説明と、どうしたら納得できるのかを語る言葉がほしかった。
なのに、先行研究を読んでいくうちに、納得のいかない説明の文脈につい乗ってしまう。課題文に乗っ取られた高校生みたいに、自分で自分の文脈をコントロールする言葉を使うことができなかった。
高校生にいろいろ指導していてわかってきたことだが、たぶん私が研究の領域でダメだったのは、誰に向けて書くかが見えていなかった、つまり、誰の言葉を使えばよいかわからなかったせいなのだと思う。
(つまり院終わるまで、指導している高校生に対して出すような課題を自分自身ができていなかったってわけだ……うう)

夜は弓道に行くつもりだったが、サッカーの北朝鮮戦が気になったので休んでしまった……。

昨日の晩ごはん(一人分)
こんにゃくステーキ、こんにゃくのチーズロール、つまみ菜のお浸し、豆腐とわかめのみそ汁。

今日の晩ごはん。
ポークカレー、水菜のからしあえ、カイワレとサラダ菜のサラダ、かぼちゃのマスタードマヨネーズあえ、大根と大根の葉っぱのみそ汁。
2005年2月10日(木) 最中は怖いけれども。
朝から絶不調。
昨日あんなことを書いていたせいか、自分の使うことばが人のことばと同じではないような感覚に苛まれる。世界の切り取り方やら関心の向け方やらが、どこか根本的なところで人とずれてしまっているのではないか。そのせいで、この世界でちゃんと生きていない(向きあっていない)のではないか。今はなんとか取り繕っているけれど、いずれ気づかれてしまうのではないか。そんな不安がぐるぐると胃のあたりを締めつける。でも、職場で電話質問に答えたり、同僚と世間話をしたりしているうちに楽になった。まあ、今までにも何度もあったことなので、大したことじゃない。

帰宅してみたら、マンションが一回り大きく成長していた。
って、外壁塗装のために周囲に足場を組んだからなのだが。

今日の晩ごはん。
鶏肉のディアブル風サラダ菜とピーマン添え、水菜とじゃこのサラダ、春菊のサラダ、ミネストローネ。
2005年2月11日(金) だらだらと添削。
一日家にいて、添削の仕事をこなす。毎週土曜と水曜にやって来て、片付けると次の分が来るので、結構休めない感じ。
夕方になって、晩ごはんのおかずにと思って「茄子のほたほた」を作る。乱切りの茄子を多めの油で炒めて、ひたひたに水を入れ、ちょっと醤油をたらしてひたすら煮たもの。茄子が非常にやわらかくなる。
その後あれこれおかずを作っていたら、皿数が多くなりすぎた。
ので、一番保存できそうな茄子を冷蔵庫へ。なんのために今日作ったのだろう。

今日の晩ごはん。
チキンピカタ サラダ菜添え、かぼちゃのミルク煮、春菊のごまあえ、青梗菜と鶏肉ハムの炒め物、水菜とカイワレのサラダ、わかめのスープ。
2005年2月12日(土) そうですか。
そんな気はしていたのだけれども。

10日ぶりぐらいで弓道へ。休んだのが効いたのか、調子を崩す前の射を思い出す。
同じことしかやっていないはずなのに、少しどこかがずれるだけで、全体ががたがたになってしまう。今回も、なぜか右肩が上がってしまい、力を入れてはいけないはずの右手に力が入りまくっていて、いくら考えても原因がわからなかった。肩だの手だのに明らかな問題が見えているから、その部分を治そうとするのだが、どうしてもうまく行かない。弓は重いし、肩に力が入ってしまって「なに緊張してるの」と先輩につっこまれて。
で、今日修正したのは、立った時の下半身、というか重心のちょっとした位置。なんとそれだけで、弓が軽く感じられる。肩が安定する。楽に引ける。でもって、全然あたらなかったのが皆中なんかしちゃったりして。

今日の晩ごはん。
いわしのソテーガーリックパン粉かけ、わかめと豆腐のみそ汁、ほうれん草のじゃこ&のりあえ、カイワレと水菜とサラダ菜のサラダ、かぼちゃのミルク煮、(昨日の)なすのほたほた。
2005年2月13日(日) 休日だけど
なんだか仕事が入ってしまった。
最近、小論文の面談が多い。臨戦態勢中の受験生が直前に添削を求めてくる。
最近気をつけているのが、言い過ぎないことだ。
思考を根本的に直さなければならないようなことを、この時期に言っても仕方がないし、むしろ、かえって迷いを抱かせてしまって受験を失敗されたら、会社的にまずい。どうせ1時間しか関われないんだし、私たちはその1時間で客に満足を与えることしかできない。
伝わらなければ、好意もお節介や押しつけにすぎない。
それで嫌がられても、私たちには弁明の場所は与えられていない。
ならば、伝わらないものを伝えようとするのは、できる時だけにした方が身のためだ。

嫌な打算だと思うし、たちどころに相手の考え方を変える言葉を持てない自分の力量不足だとも思う。
だが、そんな言葉の力を持っていなくても、仕事をしなければ生活していけない。
不快感を与えてしまえば、それは自分の処遇の問題になってしまう。
耳の痛い忠告にならない程度をみきわめ、痛くない助言をすることしか、今の私にはできない。
少しでもそれが役に立ってくれることを願いつつ。

うーん、なんかこう、細かいことにいちいちへこんでしまう。
それでも時は過ぎていくわけで、仕事に出かけて帰宅して別の仕事をしていかなければならなくて。
せめて、そんな状態でやった仕事でさらにどつぼにはまらないよう、気をつけねば。
これもまた、なんか嫌な打算だな。

今日の晩ごはん。
白菜鍋(白菜、豚肉、水菜、えのき、しめじ、しらたき)、わかめと豆腐のみそ汁。
2005年2月14日(月) 番組がいっぱい
バレンタインデーなので連れにチョコレートなど買って帰宅したら、机の上に見慣れないリモコンがあった。テレビの横にはこれまた見慣れない機器がある。確か今日はマンションのケーブルテレビの宅内工事があって連れが立ち会ったはずだが、各戸にこんな大仰な機器を設置する工事だったのか? と思いつつ、添削の仕事でそれどころではなかったので放置。
帰宅した連れによると、工事の際にケーブルテレビ加入を勧められ、初期費用が安かったのでつい契約したとのこと。
まあ、スカパーを入れたいとは言ってたし、それで見られる猫やサッカーやナイトスクープがあるなら大歓迎なのだが、急な話で驚いた。
というか、この家からますます離れにくくなっているような気がするのだが、いいのだろうか。
(この家自体は気に入っているのだが、ペット禁止なので猫もフクロウも飼えないのが唯一の欠点なのだ)
2005年2月16日(水) 地震
朝、といっても横になってから1時間ぐらいしかたっていなかったのだが、地震で目を覚ます。久しぶりの強い揺れ。食器棚の中ですわりの悪い食器が倒れた程度なのに、なぜかがくがくと足が震える。昔は震度3とか4程度でおたつくことなんてなかったのだが。やはり明け方の地震は、ものすごく嫌だ。
目が覚めたついでにテレビをつけると、一昨日見られるようになったばかりのBS朝日で、サッカーのスマトラ地震支援のチャリティ戦が始まったところだった。気になるが見ていては眠れない。連れが録画してくれていたので、一度寝て起きて仕事から弓道に行って帰ってから見る。世界最高レベルの選手が集まった試合とは、かくも面白いものなのかと思う。オフサイドもファウルも、ボールがラインを割ることすらなく続く試合。密集の中をまっすぐに、狙ったところに飛ぶパス。ロナウジーニョやジダンが時折見せる妙技だけでなく、精度の高いパスが次々に回るさまが、実にもう。

昨日の晩ごはん。
わかめと豆腐のみそ汁、肉ジャガ、小松菜のお浸し、ごぼうとベーコンのバター炒め、もやしのポン酢漬け。

今日の晩ごはん。
納豆汁、肉じゃが、ホウレン草と鶏肉のクリーム煮、オクラの梅肉あえ、もやしのポン酢漬け。
2005年2月17日(木) 添削する側の限界
職場で国語の講師の人が、社員さんに相談している。どうやら小論文の課題が手におえないらしい。思わずしゃしゃり出て話を聞くと、工学部の情報系の課題だという。見せてもらうと、アルゴリズムについての論述だった。これなら自分にもわかると判断して引き受けることに。一応SEだったし(実務経験はないのだが)。

小論文、というか、「〜について述べよ」という設問に対する解答の添削は、ここではことごとく国語担当の講師に回ってくる。
(以前、そうやって引き受けてよく見たら地理の論述問題で(都市化の問題点について、だったと思う)、日本史しか高校時代にやらなかった私はそもそも地理か政経か現代社会かの区別もつかず、資料を捜し当てるのに難儀したこともあった)
が、小論文は問うものが多すぎて、国語という領域ではそもそもカバーしきれない。たまたま他のスキルを持っただれかがなんとかする、というやり方は通用しなくなっていくんだろう。もっとも、はじめからそれで通用するなら小論文なんてやらないのだろうから、そもそも国語の講師が担当すること自体が間違っているのかも知れない。

今日の晩ごはん。
けんちん汁、かぼちゃの肉みそ焼き、小松菜とベーコン、あとなにか一品。
2005年2月19日(土) 鴨鍋
弓道の後、道場の人達と国分寺まで鴨鍋を食べに行く。
私が通っている道場では、参加した初心者教室が第何回だったかで先輩後輩が決まる。自分が名乗る時には「○期の誰某です」というように、何回目の教室に参加したのかを言うわけだ。
先週、弓道連盟の会長から誘われた時には、初心者教室で私と同期だった人達も来るらしいという話だったのだが、集まってみれば1期上の先輩がほとんど。1期上の同期会に後輩が一人まぎれこんだ形になっていた。そうは言っても、大概の人とは道場で顔を合わせているので、さほど問題ではない。鴨鍋以外のメニューがちょっと謎めいていたが(*)、楽しい時間であった。

(*)「ほたるいか」「エシャレット」などとだけ書かれていて、その素材をどうしてあるのかが不明。注文してみたら、前者は酢みそがかかっていて、後者は生のエシャレットに味噌をつけてばりばりと食すものだった。

昨日の晩ごはん。
けんちん汁、水菜のからしあえ、アスパラガスとカイワレのサラダ、春菊のごまあえ、ピリ辛すっぱうまもやし、大根と豚肉のオイスターソース炒め。
2005年2月20日(日) 雷鳥
風邪を引いたのでおとなしく過ごしつつ、メールソフトを変えてみる。Mozilla Thunderbird1.0は、迷惑メールをかなり見事にフィルタリングしてくれるのだ。来るメールのほとんどが迷惑メールな昨今、これは便利そうだ。
間違って入力してしまったパスワードをどこで消せばよいのか、結構手間取ったが、なんとか設定を済ませ、テスト送信のつもりで自分のアカウントに送り、受信。さて、うまく受信でき……。
……迷惑メールに振り分けられていました。

今日の晩ごはん。
豚バラ肉のブラウン煮込み、水菜のごまあえ、白菜のコールスロー。
2005年2月21日(月) 感謝。
風邪で喉が痛い。微熱でふらふらする。仕事に行くのは無理そうだが、4時間入っている面談は休むわけにはいかない。既に予約が入ってしまっているからだ。なんとか休ませてくれと言っても「困ります、出勤してください」とか言われてしまうのが落ちだし。
そんなわけで、面談だけに出勤することにして、電話でその旨伝える。
面談は4件。ヴィックスとC1000レモンウォーターを携えて出勤。なんとか症状をごまかしながら面談に臨む。とりあえず声は出る。あとは知らんが。
社員さんが面談の割り振りをやりくりして1時間空けてくださった。うわ、最初の電話連絡の時以外、風邪だともなんとも言ってなかったのに。声、よほどひどかったかな。なんにせよ、気遣いに感謝。

今日の晩ごはん。
チキンマカロニグラタン、水菜のからしあえ、大根と白菜と人参のみそ汁。
2005年2月22日(火) ダウン。
引き続き風邪。昨日声を出し過ぎたせいか、喉がひどく痛い。こういう時は、医者に行ってさっさと治してしまった方がよかろう。
というわけで、午前中に近所の医院へ。とりあえず、インフルエンザではないということはわかった。で、なんだか大量の薬をもらう。こ、こんなにいるものなのか?
帰宅後は寝込む。薬を飲むと眠くはなるが、微熱は下がらず、喉も腫れたまま。明日仕事に行けるか心配だ。

今日の晩ごはん。
さすがに作る気力がない。作る行動を取るぐらいの体力はあるが、メニューを考えたり手順を工夫したりする気になれない。単品は作れるが献立は無理。というわけで、コンビニに買い出しに行く連れに一任する。
連れが買って来たのは冷凍ちゃんぽん。おお、これなら結構満足だ!
2005年2月23日(水) ダウン中。
まだ風邪。微熱と喉の痛みが続く。仕事はあきらめる。今日休む方が、今日無理して明日休むようなことになるよりは傷は浅い。しかし、今週は全然働けていない……時給生活者にとっては、痛いことしきり。とはいえ、添削のシーズンが先週末で終了したのは幸いだったが。
にしても、弓道にも行けない。これは辛い。

今日の晩ごはん。
豚肉とニンジンのごまみそ炒め、豆腐とわかめのみそ汁、小松菜とベーコン、キャベツと鶏皮のからしあえ。
普通に作って食べたら胃にきた……。
2005年2月24日(木) まだまだダウン中。
風邪は続くが、仕事には行かねば。というわけで熱っぽいけど出勤。声が出ないけれど面談。なんとかなる、というか、仕事なんだからなんとかしなければならない。というわけで、なんとかした。

今日の晩ごはん。
ねぎま鍋、小松菜のお浸し、白菜のコールスロー、豆腐とわかめのみそ汁。
2005年2月25日(金) 長引くなあ。
今日も寝込む。だいぶ治りかけていると思うのだが、微熱がある。あと、咳が止まらない。
病院でもらった薬は効いているのだかどうだかよくわからない。なんだかいろいろ出されたのだけれど、アレルギーを抑える薬とか、必要だったのか?

今日の晩ごはん。
チキンクリームシチュー、小松菜とじゃこのバター炒め、ブロッコリーのイタリア風。
2005年2月26日(土) 胃……?
今日はなんだか胃にきている。吐き気がひどくて、夕方まで何も食べられない。
この一週間寝込んでばかりで、弓にも行けないし仕事にもならないし、散々だ。

今日の晩ごはん。
連れが作ってくれた焼うどん。
2005年2月27日(日) ヒビキさん。
「シフト表」を見て、なんだかあれこれいろいろふっ切れた。これはなんかいいかもしんない。ということで、この日記で初めて(たぶん)言及してみる。

明日からはなんとか復帰できそう。今日は久しぶりに買物に出かける。

晩、おでんを煮込んでいたら、アマゾンから予約注文していた本が到着。稲葉振一郎『オタクの遺伝子 長谷川裕一・SFまんがの世界』。ちょうど再放送していた「日曜美術館」(ヴェネチア・ビエンナーレの日本展の紹介)を聞きながら一気読み。

長谷川裕一は、まったく読んでいない。連れの本棚に「クロノアイズ」や「クロスボーン・ガンダム」があるので(ほかにもあるかも知れないが、積み重なっているのでよくわからない)名前だけはなんとか、という程度。
そんな予備知識がない目で見たわけだが、この本は普通にSF作家としての長谷川の評論として読める。自分でもすっかり忘れていた、ハヤカワ文庫のSFを友人に借りまくって読んでいたことを思い出したせいもあるのかも知れないが、長谷川作品を読んでみたくなった。

ただ一方で、「オタクの楽園は本当に不毛の荒野なのか」という冒頭の問いは、相対的に一歩退いたものになっているような気がした。この問い自体がどうなのか、原点としてのSFを扱うというアプローチによって、この問いに接近できていたのか、ちょっと見えにくいかも。「第一歩」なのだからということかな。
そんな風に思いながら読んでいくと、巻末2Pまんがの「おれはヲタクじゃなあぁい!」という長谷川の叫びはいろんなものを言い表しているようで、おもしろい。「オタクの心がわかると評される」=「オタク」、あるいは「自分がオタクだと思っている」というわけではないのだ。
むしろ、そのズレに何かがあるのではないか、という気がする。それこそ「未知の種子」となるような。

今日の晩ごはん。
おでん、ホウレン草の白和え、手まり麩のお吸い物、アスパラガスとサニーレタスのサラダ。
2005年2月28日(月) トップページに普段の20倍ぐらい
やっとなんとか仕事に復帰。英語の教科書で懸命に和訳されているハリー・ポッターって、なんだか苦しそう。

帰宅したら、別館のゲーム評論サイトのアクセスがすごいことになっているのに気づく。調べてみると、テキスト系ニュースサイト「カトゆー家断絶」の2/28の記事で、別館に置いてある稲葉さんのFF7論が紹介されていた。
なぜ今なのか、どこで知ったのか、よくわからない。『オタクの遺伝子』関連なのだろうか? でもカトゆー家断絶にしても、それを見て自分のサイトで紹介している人にしても(このあたり、どうやってひとつのニュースが伝播していくのかが見えて興味深い)、普通にFF7論としてしか見ていないようなのだが。
あ! もしかして稲葉さんのFF7論のページに『オタクの遺伝子』の紹介を載せておいたら宣伝になったかも知れないのか?

今日の晩ごはん。
チキンソテー アスパラガスとしめじのバター炒め添え、かぼちゃのみそ汁、水菜のからしあえ、まぐろのづけとカイワレのサラダ。

Akiary v.0.50
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