沢月亭日記 |
2002年5月1日(水) 図書館♪ |
大学の図書館で本が借りられるようになった。 国会図書館や都立図書館は借りられないし、区の図書館には読みたい本が 揃ってない。しかもそんな本に限って高い。 この1年、大学の図書館というものを使えないのが辛かったので、かなり 嬉しい。 むー。 概要に読む本の名前を書いているだけではだめなのか。 教科書売り場で売るようにしておかないと、開講から1か月近くたっても まだ入手も図書館で探すこともしてないことになるのか。 まいったな、次から気をつけよう…。 4月以来、どうも水曜になると「今日は金曜」という気分がしてならない。 なぜだろう。やはり非常勤のせいだろうか。 |
2002年5月2日(木) 休日 |
木曜日はバイトの日なのだが、予定では入れていなかった4月29日にバイトが あったので、振替休日。一月に働ける時間の上限があるから、帳尻合わせも 大変だ。 昨日の非常勤で「来週発表。なのにテキストをまだ持ってない」学生に自分の 本を貸してしまったので、古本屋でもう一冊購入。駅前の古本屋でないようなら ネットで注文するつもりだったが、すぐに発見できた。 こんなに簡単に見つかるのに……。 先日イタリアに旅行してきた両親と夕食。直前に買ったデジカメも なんとか使えた模様。よかった。 |
2002年5月3日(金) GW? |
なにそれ、って感じに、ふつうの休日になっている。連れが仕事を抱えて いて、一人でどこかに行くのも寂しいので、久しぶりに絵(といっても 某ゲームのキャラ絵だが)など描いていたりする。 |
2002年5月6日(月) 不可能じゃ |
バイト。珍しくどこにも行かずに仕事する。 「5月6日2時までに送ってください」とある質問。送信日時を見ると 5月6日14時12分。 無理です(きっぱり)。 |
2002年5月8日(水) 防御の技術 |
「学生が授業を聞く」スタイルは、なぜああも一様なのだろう。 実際に何をやっているのか、何を考えているのかはおいといて、同じように座って 同じようにややうつむき、同じように無反応。 そうでない人が紛れ込むと進めづらいのは確かなんだけど。 ていうか、対面して一人が大勢に教えるやり方ってそもそもそういう態度を学生に とらせるようなシステムとしてつくられたものだったんだけど。 それでも、さっきまで発表していた子が席についた途端に無反応になってしまった 様子はまさに、「防御モードに入りました」という感じである意味見事だった。 …けど、なんのために? |
2002年5月13日(月) 月曜日は新潟 |
…が定着する模様。まあ、新幹線往復4時間をせいぜい有意義に使います。 ただ、問題なのが「いつ晩飯を食うか」だったりする。駅弁のたぐいは高くつくし、 新幹線に乗るまでに食べる時間などない。かといって帰宅すれば既に12時近く。 うーん、食生活のリズムを確実に乱す仕事かも。 なにより、連れに夕食作るにも遅すぎるのが申し訳ない…。 |
2002年5月14日(火) うわ… |
すごくイタいものを発見してしまった。 |
2002年5月15日(水) 図書館 |
新しい本も古い本も、価値のある本もどーでもいい本も、ベストセラーも売れない 本も、あらゆる本が同列に並ぶ空間。 この場に身を置くことは好きなのだが、手にした本が必ずしも読むに値する本とは 限らない。でもって、そんな区別を自分なりにつける方法を知らなかったから、 思えばずいぶんどうでもいいことに影響されたりトンデモを信じたりしたことも あった。…今は大丈夫かというと、分野によってはあまり自信がない…。 この膨大な書棚の中から、今の自分が読むべき本を探し当てるのは、一種のスキル だと思うのだが、それは一般的に言って、どこで培われてくるものなのだろう。 非常勤の方は、だいぶスムースに進行できるようになってきた…気がする。 けど、見失っちゃいけない。発表者以外のメンバーにも、授業に参加して何かを 得て帰ってもらいたいってことを。 発表者に突っ込みを入れて会話してしまうけれど、先週書いた防御モードに入った ままの他の参加者の顔をあげさせることはまだできない。 つか、そのへんのスキルは私の弱点だからなあ…(弱腰)。 …がんばろ。あと研究の方も。 |
2002年5月16日(木) 午睡 |
午後になると異様に眠いのだが…なぜだ。 |
2002年5月18日(土) 小論文 |
持ち帰りで小論文の添削の仕事をしていた。これが結構手間どる。論理的な文章を 書く訓練を受けてきてないんだなー、と、しみじみ思ってしまう答案に、どこから 突っ込みを入れていいものやら。 だが、人の書いた文章に突っ込みを入れるスキルは以前の私の方が上だったような 気もする。以前…パソコン通信からインターネットに移ったころ、かな。 行間を読む力も、相手にどう返せばいいのかも、そもそも人とコミュニケーション を取りたいと思うかどうかも、今の方が落ちているんじゃないか。 画面の中の相手という存在に慣れ過ぎて、何か見失っているのか。 それとも、文字を通じたものを含めたコミュニケーションそのものを避けてしまって いるからなのか。 なんだか、根が深そうな気が。元に戻れるのか、戻るべきか、戻りたいのか。 うーん。 ともあれ、添削は技術論でいってみることにする。 |
2002年5月21日(火) 小論文の技術について少し |
…って、たいしたことではないのだけれど、いずれまた添削をするだろうから、メモ にしておく。 書く、ということは思考を表出することだ。何かを主張しようと考えてから文章を書く 人だって、自分が書いて、それを書きながら読んではじめて、自分が主張しつつあるこ とを目にする。目にしながら、続きを書く。 だから、今書いているものについ引きずられて続きを書いてしまう、ということは、 わりとよくあることなのだ。 ふと書いたエピソードから別な方向に連想が行ってしまったり、何気なく使った言い まわしに後の議論が左右されていたり。 読んでいれば「ああ、ここで地滑り起こしたな」というのはわかる。 たとえば「私は〜と思う。なぜなら…だからだ。」というスタイル。これはこれでよい のだが、不馴れな人が書くと「私は〜と思う。なぜなら〜だからだ。」と、最初に書い たことを微妙に変えた表現で繰り返してしまう。「主張の根拠を示していない」とコメ ントされる類の小論文だ。困ったことに、決して少数ではないらしい(しかも、「これ では主観的です」などと言われても、自分の考えを書いたじゃないか、と思ってしまう かも知れない)。 そういう人は「私は〜と思う。」に引きずられているんじゃないだろうか。 たぶん、断言する自信がなくて婉曲的に言ってるだけなんだろうけれど、 「なんで?」「だから?」「他の人は?」「どんな場合に?」といった問い(それが なければ、論理的整合性を検証するなんて望めない)を、この表現は放棄させてしまう 可能性がある。だって、思うのは勝手だから(笑)。 「思う」だけではないけれど、引きずられやすい語句ってのはある。それを指摘し、 使わない方法を示すことができればと思う。 あ、これ小論文じゃなくて日記だし(言訳) |
2002年5月22日(水) 同様の呼称 |
「先生」という呼称。 あちこちで「すごいなこの人は…」と注目される人にも、私のようなヘタレ非常勤 にも、等しく与えられてしまう呼び名。 学生に単位と評価を与えるという点でのみ共通しているけれど、学生に与えられる ものは格段に違うのだろう。申し訳ないな。 今は自分のできることをするしかないのはわかっているけれど、ここにいてよいの かと、身のすくむ思いもする。とりあえず、そこから逃れようと、図書館にこもって ブランクを埋めるべく資料をあさる。 追い付くとか、そういうことはもはや望めない。でも、今ここにいることが恥ずかしく ない自分でいたい。 |
2002年5月23日(木) 備忘録 |
先週、普段受け持っている英語の質問がなく、次にできそうな国語もなく、さらに次に …と選んだ小論文。私なんぞの添削を気に入って下さったのか、今日見たらその時の リピーターが。ご指名は嬉しいが、添削は消耗するんだ…まあいい。仕事だもの。 その子が書いたある表現が、どうも言いたいことをうまく表していないような気が して、「もしこの言葉を〜という意味で使っているのなら、このように展開すれば…」 ということを書いた。 あとで本人から電話が来た。ある表現の話になると「そうなんですー、そう言いたかっ たんです」と。 この感覚には覚えがある。修士の頃だったか。慣れない社会学の文献を読んで発表し てあっぷあっぷしていた私にある教官が「こういうことですね?」と言ってくれて 「そうなんです!」と思ってしまった。 大事なのは「そうなんです!」じゃない。自分の力でそこまでたどりつけることだ。 いや、むしろそれがすべての前提なんだ。 そのことに気付くのに、どれだけかかったかと思うと、自分の痛さが身にしみる。 指名で添削を頼んできた子に、自分で結論を導きだそうとすることを、どれだけ伝え られるだろうか。 電話での様子から、今後もかかわり合うと思うので、ここで肝に命じとく。 |
2002年5月24日(金) 名物…? |
出張のために新宿に向かっていると、ぽつぽつと雨が。傘さすほどではないと思いつつ 雲行きの怪しさに足を早め、駅に着いて中央線に乗る。 四ッ谷でドアが開いたら、土砂降りだった。 去年の夏、こんな感じの夕立が多かったのを思い出す。 …って、まだ梅雨前なのでは。 宇都宮の授業、あと2回。 いつも気になっていたのだが、宇都宮駅には「宇都宮名物 餃子 カクテル 家庭の日」 というのぼりが立っている。 家庭の日、というのはたしか、昭和40年代はじめに提唱され、青少年の健全育成とか 非行防止のために家族が触れあう日をつくろう、てなことで、いろんな自治体が制定 していった日のことだ。毎月第三日曜日が多いけど、そうでないところもあるみたい。 で、なぜ名物…? と思ったのだけれど、どうやらこれはここの一番下の写真を見る と、宇都宮市が啓発のために用意したものらしい。つまり餃子やカクテルと並べて知名 度をあげようということなのかな。 各自治体の「家庭の日」啓発にかける予算など、ちょっと比較してみたくなった。 気が向いたら。 |
2002年5月25日(土) この週末もまた添削 |
消耗しますなあ(笑)。 |
2002年5月27日(月) 延長不可 |
新潟の授業で、何がきついって、時間に余裕がないことだ。 授業終了が20時。20時15分の新幹線に乗れなければ、日付けが変わる前に帰宅すること ができなくなる。かなり切羽詰まった問題だ。 とにかく、時間ぴったりに終わらせねばならない。 これが15回続くのね…。 |
2002年5月29日(水) たぶん順調…です。ええ。 |
うわぁ、図書館で本借りてそのまま授業に向かう途中だったのですが、なんだかよくわから ない反応しちゃってすみません。 非常勤は、なんとなく流れができてきた感じだ。最初はどうなることかと思ったけれど、 学生がわりときっちり発表準備してきてくれているので、補足もしやすい。 4人しかいないので1人いないだけでもこたえるのだが、さすがに学生達もそれはわかって くれているようで、欠席や早退は事前に申し出てくれる。 よかった…。 とはいえ、教科書指定とかレジメの用意のさせ方とか、こちらがよくわかっていなかっ たために学生に負担をかけてしまった部分はある。秋には気をつけよう…。 |
2002年5月30日(木) 火事 |
今日は出張がなく、ずっと代々木で仕事。 8時頃、なんだか消防車がサイレン鳴らしまくっているなと思いながら仕事を 切り上げ、15分頃に駅の方に向かったのだが、なんだか様子がおかしい。 どうも駅のあたりに、消防車が何台も集結している。 駅に隣接するビルか、あるいはほんとに駅なのか、どうもそのあたりから煙が 上がっている。少し奥まったところなのでよく見えない。 JRが動いていないと話している声が聞こえる。確かにこの状態で電車は動かせ ないだろう。 まわれ右して、新宿まで歩くことに。 新宿南口のサザンテラスに上がると、プラスチックの焼けるような匂いがかす かに鼻をつく。火事の煙が新宿方面に流れてきているらしい。 線路上にかかる橋から見ると、山手線外回りの電車が代々木駅から半端にはみ 出して停止している。駅の脇のビルから煙も見える。 中央線が止まっていたらどうしようと思っていたのだが、普通に動いていたの で、さくっと乗って帰宅。 もう少し早くに仕事を切り上げて普通に帰ろうとしていたら、駅で遭遇してい たのかも知れなかったのね、うーむ。 |
2002年5月31日(金) い、いかん |
ここは「人畜無害な身辺雑記」。 ここは「人畜無害な身辺雑記」。 ここは「人畜無害な身辺雑記」。 よし、3回唱えたら落ち着いた。 さて、W杯開幕。新宿あたりを歩いていても、非日本人率はいつもより確実に高い。 今回は時差を呪いながら深夜にテレビにかじりつかなくてもいいのね…と思って いたら、バイトの帰りが遅くなると見られないことに気付く。 まあ、かじりついて見るわけでもないのだが。 宇都宮の授業、とりあえず終了〜。さ、週末添削だ。 |